花粉と灰とチェストと私
3月2日。冷たく強い風が吹いており、とにかく移動するのに疲れる日だった。
本当は天草をこう移動したかったのだけど、
上天草(画像右上端)で時間が無いことに気づき、断念。
現地のフォロワーさんに鹿児島市の居酒屋を予約いただいており、18時には市内に入っていないといけなかったのだ。
折しも九州行きを決めた頃から「薩摩ホグワーツ」なる概念が広まっており、
勇猛な薩摩隼人にチェストされてはひとたまりもないため、遅刻は何としても避けたかったのだ。
観光らしい観光は、途中で寄った道の駅くらいなものか。
でっかい晩白柚が売られていたり(食用であることを初めて知った)、球磨焼酎のミニボトルが売られていたり。
「酒を積んだFazerは絶対に転倒しない」という逆ジンクスがあり、お守りとして3本買ってこの旅行中ずっと持ち歩いていた。
お昼ご飯はとんかつとだご汁(すいとん的な汁物)。
ツーリング中は普段の倍くらい食べないともたない。
とんかつは柔らかく、だご汁の団子にはイグサが練りこまれており、中々独特で美味だった。
さらに南下すること1時間強、阿久根の下道を走っていたら、海がとてもきれいで感動した。ツーリングっぽい。
さて、待ち合わせまでの道中で温泉にでも入ろうか。ここなんか良いんじゃないかな。
【公式】湯之元温泉 元湯・打込湯 – 2種類のお湯が楽しめる温泉(大人200円 小学生以下無料) (yunomotoonsen.com)
なんと、通り過ごす痛恨のミス。入りたかったなあ・・・。
どうにか温泉に入れないかと調べると、鹿児島市内のあちこちで温泉がこんこんと湧いており、銭湯として地元の方に長く愛されているらしい。
坂の多い鹿児島市街ながら、大型バイクでも比較的アクセスが容易だった新川温泉さんにお邪魔する。
かなりローカルな温泉で、タオルのレンタルなどは特にない。
ひねくれているので、「こんな旅行者が地元の温泉を荒らしてすみませんすみません」と肩身の狭い思いをしながら温泉に入るのが趣味であったりする。最高だ。
塩化物泉であり、15分程度浸かっただけだったが、一日中強風の中を走って疲れた肉体から疲れが一気に抜けるのを感じた。肌もツルツルである。
床には成分の結晶が層を成していた。
こんなに質のいい温泉がおいそれと湧いていて、鹿児島市民はそれが日常の一部となっているのか、何たることかと独りキレ散らかしていた(何に?)
19時、無事に居酒屋にて合流。かなり地元のお店なので、店名は伏せる。
串ものをリクエストしたのだが、そのすべてが何とも美味だった。
2杯目に頼んだお酒は長崎の日本酒「よこやま7超辛」。九州の日本酒は甘くフルーティーなものが多い印象だが、この酒はその中では淡麗でキレが良いタイプだった。
それから、好みを伝えたら出してくださった「だいやめ」。
ライチのような香りが大変すばらしいが、芋焼酎である。
これは買います。買いです。私、おうちでも幸せになりたい。
〆は自慢の鳥スープを使ったミニラーメン。とっても美味しい。
実はこのお店は鶏鍋がメインなのである。次お邪魔するときは鍋も食べたい。
愉快なフォロワーさん2人からたくさんのお土産を頂き、そのうち絵師の方からは色紙まで頂いた。感謝の極みである。
翌3月3日。
昨日飲んでいた方とはまた別のフォロワーさんと待ち合わせをし、桜島フェリーに乗る。
到着までのたった15分の間に食べなくてはならないうどんがあることで有名だ。
でもバイクは一番先にのせてくれる上に、乗船からすぐにオーダーしたので、果たしてRTAは成功したのである。
テーブルに妙に存在感を放つ何かがいた。リキニョンというゆるキャラだそうだ。愛嬌があって可愛い。こういうキャラ好き。
桜島フェリーは小型船であることもあり、かなり速い。
無事到着したのだが、一つ問題が発生。
鹿児島の元気な花粉に当てられ、花粉症が大爆発。
更に、花粉症をお持ちの諸氏なら共感いただけるだろうが、一度花粉症がフィーバーを始めると、あらゆる粉塵に対して身体が過敏に反応するようになる。
桜島はご存知の通り活火山で、現在進行形でこちらも元気に灰をぶん撒いている。
かくして粘膜がチェストされ、服薬していても私の眼は真っ赤、鼻水と涙で顔面は汁まみれになってしまったのである・・・。
そんな中でも桜島を走る。心地よいワインディングの続く楽しい道だ。
有名な埋没鳥居もばっちり拝見した。
埋没鳥居の隣には、地元の中学生が考えた川柳が掲示されていたのだが、
「埋まってる 鳥居眺め ハイテンション」
すげー!鳥居マジで埋まってんじゃん!ひゃっほおおおう!!
とはならないんだな、大人は。残念ながら。顔面汁まみれだしなあ。あの頃の元気を分けてほしい。
続いて大隅半島に移動し、アレルギー目薬を買いつつ昨日色紙をくださったフォロワーさんと合流。ぬめぬめのGSRだ。この3名で、最南端の佐多岬を目指す。
お昼には鹿児島名産のカンパチに舌鼓を打ち(これで1,300円はやばい)
人懐こいネコチャンを揉んだり
影絵の飾られたビーチを見物したり
ガソリンスタンドのイッヌを愛でたり
などしていたら、時間が無くなってしまった。
天草に加え、最南端もリベンジ案件である。
この日は滝を見て、ソフトクリームを食べ、ツーリング終了。私は霧島市内へ。
実は色々アクシデントが発生して心がチェストされてしまっていたのだが、同行のフォロワーさんにかなり助けていただいて何とか無事に霧島に着くことができたのだった。
お2人とも、いろいろサポートいただき本当にありがとうございました。
また遊びましょうね!!!
次回
焼酎の神に愛され、赤牛もぐもぐ、そして雨。約束の地は猫天国。そんな話。